今回は米国企業の自社株買いについての記事です!
ゴールドマンサックスの調査によると、米国企業の主要500社による1~3月の自社株買い総額が、2058億ドルに達し四半期で過去2番目の大きさになったとのこと。
理由としては税制改革によって法人税率が引き下げられ主要500社の純利益が2割ほど増したことが大きな要因となったようです。
例をいうと、
アップル【APPL】の2019年4月末の自社株買いは1750億ドル(約19兆2500億円)
シスコ【CSCO】は自社株買いの買い入れ枠を150億ドル増やし約240億ドル
の自社株買いを行っています。
主要500社の自社株買いと配当額の合計が1兆4500億ドルに達し企業の資金使途に占める割合が07年以降で最大になると予想。
米国の投資家への還元姿勢はスゴいですね。
さて、この記事では株主と還元の2大巨頭
- 配当
- 自社株買い
の1つである自社株買いがEPSを高める要因について説明していきます。
目次
配当額だけでなく自社株買いをおこなっているかどうかも着目したい
自社株買いとは?
市場に出回っている自社の株式を買い戻すことです。
自社株買い大きなメリットはEPSが上がることです。
EPSは一株あたりの企業の純利益です。
その会社の収益性を知ることができます。
EPS=当期純利益/発行済株式数 で算出。
一株あたり企業がどれくらいの利益を生み出しているのかわかるので、EPS増大=株価上昇につながります。
自社株買いを行うと・・・
企業は発行済みの株式を市場から買い戻します。よって市場に存在する株式の数の減少となります。
ここで、さっきのEPSは当期純利益/発行済み株式 なので分母が減りEPSは上昇します。
ここで自社株買いを行う企業のEPSがどのように増加しているのか見てみます
今回はアイスやチョコでおなじみのハーシー(HERSHY)【HSY】を題材としましょう!
なぜハーシーなのかというと最近銘柄分析をたまたましてたからです笑
Share Buybackは自社株買いで、Dividendsは配当です。
配当金額が右肩上がりで素晴らしいですね!!
自社株買いの方は毎年は行なってはいませんがここ5年間では継続して行っています。
では、積極的に自社株買いを行なった結果EPSはどうなっているのでしょうか?
左のグラフのNET SALES→純利益
真ん中のグラフのADJUSTED EPS→調整後EPS
結果的に言うと、自社株買いの効果がありEPSは2015年から2018年にかけて20%以上伸びています!!
しかも、純利益の伸び率は2015→2018まで5%だったのにです。
純利益の伸びが5%という中でも自社株買いを行なったためさらにEPSの伸びが高まったということになります。
自社株買いでEPSが高まることのメリット
- 株価の下支えになり、株価が上昇の要因となる
- 株価上昇により敵対企業からの買収対策になる
- ROE(自己資本当期純利益率)の向上
*ROEは、株主の所有文である自己資本を元手にどれくらいの利益を稼ぎ出すことができるのか、を見る指標です。
一般に、ROEが高いほど収益力の高い企業という評価になります。
銘柄選択の際には配当だけでなく自社株買いも積極的に行なっているか確認!
投資している企業の配当性向や増配率だけでなく、自社株買いも行なっているかどうかも確認してみるのもありなのではないでしょうか。
自社株買いによってEPS.ROEが押し上げられていることも一つの知識として入れておきたいです。
自社株買いすることは企業が割安だ!見ている証拠でもあるのである程度、「買い」のサインを見極めることもできるかもしれませんね。
以上、自社株買いについての記事でした!
それでは!
ろいど
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