HDVはろいどが2019年4月から1年にわたり買い続けてきた高配当ETFです。
現在ではポートフォリオの約3割がHDVで占められています。
HDVは高利回りと優良企業への投資、経費率の低さから、これから投資を考えている方、ポジションを増やしていきたい方もいるかと思います。
そこで今回は、実際にHDVを1年運用して感じた特徴・気になることを解説し、最後に長期投資すべきなのかどうかの考えを紹介していきたいと思います。
目次
HDVに1年間投資してわかった3つの特徴
- 何に投資しているのかわかりやすい
- セクター比率・組み入れ銘柄は大きく変化する
- 詳細な銘柄選定基準が謎
少々ディスり気味になっていますが下にて詳しくみていきます。
1.何に投資しているかわかりやすい
HDVは組み入れ銘柄上位10位が約60%を占めます。よってどの個別株の銘柄やセクターに株価が揺るがされるのか分かりやすくなります。
例えばHDVでは通信・エネルギー・ヘルスケアの割合が多いです。
XOM、CVX、CSCO、JNJ、Tといった銘柄が多数を占めており上位10位で60%をしめています。
なのでこれらの銘柄の値動きや業績によって株価が左右するという仕組みがわかるわけです。
つまり、コアになっている銘柄がはっきりされているからこそどの業界や銘柄に目を向けて見ていけばいいのかわかりやすいのです。
ただこれは他のETFより1銘柄から受ける影響が大きいというデメリットもあり、メリットと捉えるかデメリットと捉えるかその人の考え次第ですね。
2.セクター比率・組み入れ銘柄比率は大きく変わる
運用報告書より
投資を始めて1年経ちますがエネルギーセクターの比率が徐々に高くなったり、コア銘柄でもちょくちょく比率や組み替えが起こったりすると感じました。
上記の画像は2014年時のセクター比率、組み入れ比率です。
今と結構違うことが分かるかと思います。
一昔前のブログ等をみると生活必需品セクターやヘルスケアセクター比率が高くこれがシーゲル流や!という主張が多かったです。
現在ではエネルギーセクター>ヘルスケア>通信>生活必需品とセクター比率は大きく変わっています。
そして個別銘柄の投資割合も変化しています。
個別銘柄も20年6月の時点ではMO.PMといったタバコ株が今はないですし、XOMが組み入れ首位になってます。
こうしたことよりHDVではコア銘柄も数年経つ大いに変わる可能性があるということを理解しておく必要があります。
3.HDVのベンチマークの銘柄選定基準の謎
HDVはモーニングスター配当フォーカス指数というベンチマークに連動するよう設定されています。
米国株式市場全体の約97%を占める「モーニングスター米国株式指数(Morningstar US Market Index)」の構成銘柄の中でも、財務の健全性が高く、かつ持続的に平均以上の配当を支払うことができると認められた「利回り上位75社の銘柄」で構成
https://www.ifinance.ne.jp/glossary/index/ind177.html
このベンチマークについて調べてみると思ったより明確な情報が少ないんです。
財務健全性は何を持って高いとみなしているのか、銘柄の入れ替え基準のスコア等の明確な情報がなくミステリアスな部分が多いんです。
おそらくその辺は企業秘密という可能性もあり得るのでしょうか。
他のETFと比較すると、
SPYDであればS&P500の配当利回りが高いトップ60社
S&P500ETFはこちらに基準が細かく記載されています
それに対し、HDVのベンチマークはちょっとわかりにくいなあといった印象を持ちました。
HDVには長期投資するべきではない?
HDVの疑問点やうーんと思うようなところを上げてきたわけですが、HDVは長期投資に適しているのではないでしょうか??
僕の考えとしては、独特の特性を考慮した上で投資をすれば問題ないと思っています。
それは組み入れ銘柄を見れば分かることで世界に名だたる企業たちに投資していることには変わりないからです。
例として、「バカでも稼げる 米国株高配当投資」の黄金銘柄30選から選んだ10の個別株とHDVの2018-2019年のリターンはほぼ変わりありませんでした。
分散が不十分と捉えれば他のETFや株と組み合わせてもいいですし、
銘柄交換の激しさは感情に左右されず銘柄選定してくれているという見方もあります。
僕はHDVの高配当ぶりはもちろん、銘柄選定のアグレッシブさや他の高配当ETFにない異端児さに共感しているので投資を行なっています。
つまり他の投資についても同じですがHDVというETFの特性、アイデンティティを理解した上で投資をするのなら全く問題ないというのが結論です。
そもそもHDVを候補に入れている時点で、優良投資信託への投資判断をしており大きな間違いにはならないはずです。
HDVの特徴まとめ
- 何に投資しているかわかりやすい
→コア銘柄が組入の大半を占める - セクター比率、組み入れ銘柄は大きく変わる
→1年に4回のリバランス - ベンチマークの選定基準の不透明性
→銘柄組み換えの理由が不透明
高配当ETFなどのスマートベータETFに投資する際は特徴を理解して投資していきたいです。
HDV、VYM、SPYDといった高配当ETFは王道と言われていますがやはりそれぞれ一長一短あります。
特にHDVに関しては3つの中で一番クセが強いETFだと思っています。なのでHDVのちょっと気になる特徴やクセを紹介しました。
ETFを実際に保有してからわかるメリット・デメリットもあります。
しかしながら得られる情報はしっかりと仕入れ自分の投資スタイルにあっているかどうか照らし合わせてから投資していきたいですね。
過去5年にわたってS&P500といい勝負をした5つの高配当ETFを紹介しています。
高配当ETF『VYM、SPYD、HDV』で配当金生活をするにはいくらの元本がいるのかまとめています。
それでは!!
ろいど
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